生と死に接する中で

私は、今は看護師をやめてしまいましたが、3年前までは、看護師としてバリバリ仕事をしていました。

その中で、先輩看護師に言われたある一言が、ずっと忘れられません。

それは、私が看護師として、勤務しだして1年ほどたった頃でした。目まぐるしい日々の中、ミスをしてはいけないプレッシャーに押しつぶされそうなとき、ある一人の患者さんと出会いました。

お年は80を目前にした、優しい穏やかなおばあちゃん、といった患者さんでした。その患者さんは、癌に侵されていて、余命宣告もされていました。

それでも、いつも笑顔で過ごされていて、なんて強い人なんだろうと思っていました。

その患者さんは、私に、「いつも元気に頑張っていて、えらいね。でも最近、疲れているみたいだけど、大丈夫?」と話しかけてくれたのです。

自分もつらいだろうに、他人のことを心配してくれるなんて、とても感激したのを覚えています。

それ以来、毎日のように一言、二言、交わすようになりました。

でも、ついに患者さんが亡くなってしまいました。

私は、悲しくて、寂しくて、涙を流しました。

すると、患者さんの担当であった先輩看護師が、「一人の患者が亡くなったからと、泣いていては、看護師失格だ。」と言ってきました。

その言葉が突き刺さり、今でも忘れられないのです。